大切な人に長生きしてもらう魔法の言葉

看護師時代の実体験です。

末期癌の患者さん
予後は1ヶ月。

本人には知らされていませんでした。

とても明るい方で
毎日歩行訓練をしたり、
廊下の手すりでスクワットをしたり

ニコニコ元気に
過ごされている方でした。

家族と医師の間で、何が話し合われたのかは分かりませんが

本人に余命が知らされることになりました。

その後すぐに
寝たきりになられました。

ベッドの上で抜け殻のようになり
出来ていたことも出来なくなり
看護師を頼るようになりました。

私の夜勤の日、その方は

「あるスタッフに酷いことを言われた」

と泣いておられました。

「そのくらい自分でして!」
「忙しいから呼ばないで!」

と‥。

心が弱っているときに掛けられた
追い討ちの言葉に

「悲しい」

と涙を流されていました。

足をマッサージしながら
一時間程話を聞きました。

私が日勤に入らない間に
しばらくして、その方は亡くなりました。

予後を告げられてから
3週間の出来事でした。

対人支援業務に関わっておられる皆様は
もうお分かりかと思います。

人のマインドをコントロールすることが
できるのは

「言葉」

私たちは、人に毒も薬も盛れる職業です。

行動、言葉。

コーチ、コンサルタント、カウンセラーとして

それから全ての
医療従事者の方へ。

自身の仕事で発する言葉の責任を持つ事の重要性を今一度お伝えしたく書きました。

人間ですから
時には自分も不機嫌なこと、イライラすることもあります。

ですが
それを患者さんやクライエントさんに
当たるのは絶対にいけないことです。

なぜならその対人支援は
あなたが選んだ「仕事」だからです。

自分の機嫌次第で
対人支援にバラツキのある方は

それを「職業」とすることには向いていないと思います。

適職もしっかりと見極めつつ

知識より

技術より大切なこと。

自分の言葉の重みと

どれだけの影響を人に与えてしまうかを

心の中にきちんと持って関わっていたいと思っています。

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